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前半に引続き、家でおとなしく読書してました。 がん関係の本は 2冊。
(1)日本人はなぜ存在するか / 与那覇潤 / 集英社インターナショナル
日本人の定義は何? というところから入って、普遍的 / 絶対的と思い込んでいることであっても、
よく分析すると必ず再帰的であることが判りやすく述べられている。 前半の説明は秀逸。
内容自体に目新しいことは何もないが、確かに多くの人が無意識のまま再帰性の罠に落ちていると思う。
なかなか面白い本ではあるが、後半だれ気味なのが残念。
(2)自殺 / 末井昭 / 朝日出版社
僕とは住む世界が違う著者が、自殺にまつわる長めのエッセイを自伝的に綴ったもの。
帯には "自殺するのがばからしくなります" とあったが、
想像するに、自殺を考える当事者はこの本は読まないだろうなぁ。
(3)人間関係は自分を大事にする。から始めよう / 高野雅司 / 青春出版社 (写真)
心理学博士の著者は僕の知人。 人間関係に悩む読者へのセラピー本。
著者の提言する 3つのステップと僕の実践を比べてみると、、、。
1) 心地よさを味わう -- 味わってます。 重篤な "がん" でさえこの Homepage のように心地よく味わってます。
えっ? 違うって?
2) 自分自身となかよくなろう -- 正座して瞑想したりしてます。呼吸をゆっくり大きく深く 2回/分 で 5分ほど。
著者の言う "変化" も実際に感じられます。 腰痛対策にもなりそうだが、今は腰痛酷すぎて無理!。
3) 周りの人から心地よさをもらおう -- 僕の意志と関係なく周りの人はそこにおるんです。
おるもんはしゃ~ないやん、って感じ。
"君の実践内容は私の意図するところからずれている" って言われそう。
ずれているから実際に痛い目に会ってるのかもしれません、こたえてはいませんが。
一読に値する本だと思うが、売れるんだろうか?。 いゃいゃ、皆さん、是非買ってください。
(4)脳病院をめぐる人びと / 近藤祐 / 彩流社
茂吉、芥川、(高村)智恵子、太宰、中也、等著名な文学関係者と精神病院との関わりを、著者独自の視点で分析した本。
なんでこの本を読もうと思ったのかは既に思い出せないが、想像してたより面白かったです。
---- ここから下、がん関係の本 ----
(5)癌を追って / 石弘光 / 中央公論新社
大学の先生の前立腺がん闘病記。 妻はジムを休会する知恵をこの本から得ました。
(6)がん-生と死の謎に挑む / 立花隆・NHK / 文春文庫 (写真)
NHKスペシャルをベースに書かれた本。 これはなかなか読み応えあり。
一言でいうと、「残念ながら現代医学は "がん" には当面勝てない」 ということなのだが、
科学的によく検証されており、必ずしも絶望の書というわけではない。
勝てない "がん" を患ってどう対処すべきなのだろうか?。 考えさせられる一冊。
---- がん関係ここまで、ここから下、青空文庫 ----
(7)夫婦善哉 / 織田作之助
言わずと知れた織田作の代表作。
今まで読んでいなかったことが不思議な気もするが、近年書を選ばず濫読している身には、やはり名作が心地よい。
(8)こども風土記 / 柳田国男
日本民俗学の祖が各地に伝わるこどもの遊びのルーツを考察したもの。
僕らが子供の頃にやっていた "馬潰し" のルーツは、ここに出てくる "鹿鹿角何本" かも。
でも馬潰しって、かなり危ない遊びだったよな、病院送りになった奴も骨折った奴もおったし、
って、懐かしい昔を思い出しました。