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Books (本)
P18, 2022 / 7月~
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Date:
2022/12/31 (SAT)
Headline:
2022/12 に読んだ本
Contents:
読書に関しては (も?) 冴えない一年でしたねぇ。
結局 79 冊。
まぁ、読んだ冊数で読書の質は語れないということで、よろしく。
(1)人間の条件 / アレント (訳:志水速雄) / ちくま学芸文庫
思うに、現代は自然科学系学問の進歩に対し社会科学系学問が追いついていない。
いろんな点で差異はあるものの著者も大筋では同様の考えを持っているようです。
まぁそれは置いておくとして、
人の行動が「労働」「仕事」「活動」の 3 つに分類されていますが、
「生命活動」「集団活動」「集団間活動」とした方がわかりやすい。
集団間活動こそが社会活動であり政治活動であり、
そして、他の動物との境界を画す人間の条件であり、
社会の発達と共にこれが他の 2 者の領域を侵食してきており、
今や人間の条件は生命活動領域にまで拡張しつつある、
と言うのが著者の主張でしょうか?。
と思ったら、労働あるいは仕事の生成物の話になってきて、
自然科学の射程に哲学を含めて議論が始まってしまい、
こうなると完全に命題の立て方から錯誤に陥っているように思われます。
そして人間の条件は人間が条件づけられた生物であることに由来するとか、、、?。
なにそれ?。
ちなみに著者はハイデッガーの弟子兼愛人なんやって、知らんけど。
(2)夏の庭 / 湯本香樹実 / 新潮文庫
書庫にあった小説 (児童文学の範疇のようですが)。
なんでこんな本があるのか知りませんが、あったので読んでみました。
意味不明な政治哲学書のあとはこんなんもいいかも。
(3)平家物語 (三) / 訳注:杉本圭三郎 / 講談社学術文庫
なぜか読みたい本もなく、平家物語に回帰。
あと一巻で完結。
(4〜6)ブラタモリ 2,3,1 / 監修:NHK / 角川書店
この番組、結構面白いですよね。
地理と地学の勉強になるんですが、緩い感じの番組なもんで、
見終わったらもう何も覚えてない。
本なら頭に残るかも?、って、1 〜 3 まで図書館で借りてみました。
1 は妻が僕の平家を上回る超遅で読んでるもんで、
僕は 2 からっちゅう訳です。
2 → 3 ていってまだ 1 が空かないもんで、
無理に取り上げて読んでやりました。
で、読み終わったらもう何も覚えていない?。
Date:
2022/11/30 (WED)
Headline:
2022/11 に読んだ本
Contents:
えっ!?、たったの 5 冊ですか?!。
(1・2)真夜中の子供たち (上・下) / ラシュディ (訳:寺門泰彦) / 岩波文庫
ブッカー賞史上最高の小説と言われているらしいです。
グラスのブリキの太鼓を思い出します。
この著者、インドからもムスリムからも反感を買っておるらしく、
最近アメリカで刺されて話題になってました。
(3)どうで死ぬ身のひと踊り / 西村賢太 / 角川文庫
困った君、北町貫太のお話かと思ったら、
主人公はお名前出てきてません。
でも、まぁ、
北町貫太=西村賢太なんで、お名前出てこなくてもさほど影響はない訳で、、、。
(4)不思議の国ニッポン / 講談社現代新書
クーリエ・ジャポンとか言うネット関係メディアの編による、
海外メディアの日本報道記事の羅列。
内容も文章も上滑り甚だしいですが、
日本のメディアによる海外事情の報道ももしかすると同じ状況かも?。
日本のメディア報道も注意して読まないとね。
(5)生物はなぜ死ぬのか / 小林武彦 / 講談社現代新書
進化のための老害アポトーシスやろ、
って自分的生物解釈による先入観を持って読みました。
先入観を持って読み始めるのもどうかなと思いましたが、
結果としては今回の先入観は概ね間違っていなかったかと。
僕にはまだ死ぬという大きな仕事が残っているわけです。
Date:
2022/10/31 (MON)
Headline:
2022/10 に読んだ本
Contents:
地道にほぼ毎日読んではいるんですが、
あまり進みませんねぇ。
(1)物理の4大定数 / 小谷太郎 / 幻冬舎新書
まぁ、よほど学術論文の方が読みやすいしわかりやすいっちゅうことでよろしく。
(2)ディフェンス / ナボコフ (訳:若島正) / 河出文庫
チェスの天才変人の物語。
ナボコフの最初の傑作と言われているらしいです。
このおっさん (主人公)、だいぶんと変人やでなぁ。
確かにいい作品です。
(3)事件 / 大岡昇平 / 創元推理文庫
純文学作家による傑作法廷推理小説。
新刑訴法への実践移行期の刑事法廷が小説化されている。
今現在の法廷とは異なる部分も多いかと思われますが、
なかなか興味を持って読める内容となっています。
刑訴のお勉強のモデルとしても使われることがあるとか。
(4)マイケル・K / クッツェー (訳:くぼたのぞみ) / 岩波文庫
南アフリカのノーベル賞作家の代表作。
平和でない時代に翻弄されながらも自分を生きる
(この表現が適切とは思いませんが、、、) 男性の物語。
ですが、かっこえぇ話ではありません。
人生のほとんどは自分の意思とは無関係なところで決まっていくものなのかも?。
(5)少年 / 川端康成 / 新潮文庫
老成した作家が昔の日記を辿りながら若き頃を振り返る。
同性愛小説とも言われてますが、、、。
(6)すごいトシヨリ BOOK / 池内紀 / 毎日新聞出版
これ、いいですね。
ドイツ文学者である著者は、
ユーモアがあるし立ち位置がしっかりしている。
自分の排尿器官末端にアントンと名前をつけて対話したりしていらっしゃって、
実はこれ、僕もやってます。
もしかして僕もすごいトシヨリかも?。
(7)王道 / マルロー (訳:渡辺淳) / 講談社文芸文庫
著者はフランスの作家・政治家。
未開のインドシナの冒険譚なんですが、
暗い熱帯雨林の風景描写に仮託した心理描写がやたら多く、
これがまた僕たち冒険家でない一般人には極めて理解困難やったりするもんで、
まぁ、つまり、その〜、読みにくいっちゅうことで、よろしく。
(8)楢山節考 / 深沢七郎 / 新潮文庫
著者はギタリストらしいです。
有名なのに読んでなかったんで読んでみました。
姥捨山伝説に想を得た創作物語。
ふ〜む、確かに老人問題を先取りしているかも??。
Date:
2022/9/30 (FRI)
Headline:
2022/9 に読んだ本
Contents:
時間はあるはずなんですが、
なんかなかなか進まないんですよね。
ちょっとだれてるでなぁぁ、、、。
(1・2)街道をゆく 3・4 / 司馬遼太郎 / 朝日文庫
4 巻まで読みました。
あとは気が向いた時にでも。
(3)平家物語 (一) / 訳注:杉本圭三郎 / 講談社学術文庫
段ごとに、原文、現代語訳、語釈、解説の順に記した構成。
もちろん、知っているのは冒頭の部分のみです。
全 4 巻でどれもやたら分厚い。
語釈、解説は全部読むわけではありませんが、
それでも全巻通して読むのんはちょっと辛い感じなんで、
まずは第 1 巻と言うことでよろしく。
(4)時代屋の女房 / 村松友視 / 角川書店
もしかして映画になってました?。
直木賞受賞作らしいです。
図書館で借りました。
まぁ、煮え切らんっちゅうかなんっちゅうか、、、。
(5)浄土 / 町田康 / 講談社
これも図書館で借りました。
平家物語で若干疲れたもんで。
この著者、相変わらずもう一歩踏み込めてない感が否めませんが、
まぁ、それはそれでいいのかも、って思わせる領域に入っているとも言えそうな。
結構面白かったです。
(6)平家物語 (二) / 訳注:杉本圭三郎 / 講談社学術文庫
注文した本が未だ配送されず、仕方なく平家物語に回帰。
Date:
2022/8/31 (WED)
Headline:
2022/8 に読んだ本
Contents:
今月も読書進まず。
(1)わたしのいない部屋 / レベッカ・ソルニット (訳:東辻賢治郎)
/ 左右社
どういう経緯でこの本を読もうと思ったのでしょうか、
思い出せません。
著者はアメリカの女性文筆家・歴史家らしいです。
(以下「」内、昔の著者自身の文章を自己が振り返る本文より)
「・・・言葉遣いに忙しくて言いたいことがほとんど伝わらなかった。・・・」
んっ?、言ぅて悪いがあんた今でもそうですよ。
ヒッピームーブメント、クィア、ウーマンリブなどのサブカルチャー勃興時代へのノスタルジーに染まりまくっており、
著者が僕と同世代とはとても信じられませんね。
ウェストコーストは日本より十年以上も遅れているのか??。
立ち位置あやふやなめんどくさいナルシシストおばさんによる戯言著作。
(2)マルテの手記 / リルケ (訳:大山定一) / 新潮文庫
名作と言われています (僕もそう思います)。
今回は図書館で借りましたが、たぶんあとで蔵書に買い足すと思います。
パリで暮らすデンマーク人芸術家の心理の機微を追う小説。
虚構はそれなりにある様ですがほとんどが著者自身の心理を描写しているのでしょう、
小説というよりむしろ叙情詩では?。
(3・4)オデュッセイア (上・下) / ホメロス (訳:松平千秋)
/ ワイド版岩波文庫
古代ギリシャ (B.C. 8 〜 6 世紀頃らしい) の叙事詩。
トロイア戦争とその後日譚を題材としたもので、
西欧文学の基礎となる著述と言われているらしい (知らんけど)。
ホメロス (大体、実在したのかどうかも怪しい?) の作ではないかもしれないらしいです。
なるほど、ギリシャ神話のいろんな神々が結構勝手なことをやっておって、
人間のまぁいわゆる偉いさんがそれに翻弄されるわけですが、
下々の人間は鼻にもかけられていない、っちゅうえぇかげんなとこは、
下々の人間が自分勝手な都合のいいいっこもおもろない話を語り (騙り?)
まくるイスラム圏のアラビアン・ナイトよりもよほど馴染みやすい。
八百万の神とギリシャの神々は似ているわけです。
(5・6)街道をゆく 1・2 / 司馬遼太郎 / 朝日文庫
司馬遼の小説は僕はあまり好きではありませんが、
これは面白いような気がするんで図書館で借りました。
たぶん紀行文やでなぁ、、、
僕の中ではなんやら昔 NHK でやってた「新日本紀行」っちゅう番組とラップしています
(この番組、主題曲がよかったですよね)、
って思ったら、これ、「街道をゆく」
っちゅうそのままの題名で映像ドキュメンタリーが放映されてたらしいです
(Wikipedia情報)。
で、これ、紀行文とは言え司馬遼的歴史解釈が随所に押し出されておって、
小説ほどではないにせよ若干の違和感否めない部分があります。
シリーズ最終は第 43 巻、さすがに全巻は読まないんやろなぁ。
でも、第 4 巻までは読みます。
第 4 巻は何かと馴染みのある街道が舞台ですから。
Date:
2022/7/31 (SUN)
Headline:
2022/7 に読んだ本
Contents:
今年はこのスローペース (7 冊 / 月くらい) が定着ですか。
くそ暇なはずなのに、、、。
(1)俘虜記 / 大岡昇平 / 新潮文庫
日本小説独自の分野と言われる私小説を大転換させた歴史的著作 (らしい)。
えっ??、なんで初読なのん?。
(2)真珠湾攻撃総隊長の回想 / 淵田三津雄 / 講談社
引き続き太平洋戦争関係。
一般には高評価されている山本五十六氏
(戦時中に国葬されてまして、最近の安倍国葬是非論議でニュースに取り上げられたりしてましたね。
まぁ、国葬とは政治の勝手な都合で行われるっちゅうのんは常識ですが、、、)
を現場目線で公然と批判していると書評にあったので読んでみました。
んっ??、現場目線とは言い難いですね、
むしろ身勝手目線と言うか、、、。
途中から読むのんが面倒になってきてしまいました (読みましたけど)。
(3)青い眼がほしい / トニ・モリスン (訳:大社淑子) / 早川書房
アメリカ黒人作家初のノーベル賞受賞者の文壇デビュー作。
著者自身の書く後書きによると、
本作のきっかけは黒人少女が著者に「青い眼がほしい」と言ったのを聞いたときの違和感らしい。
このフレーズは後半も押し迫った辺りで初めて出てきますが、
むしろそれより前の部分と表題とのギャップが本作のテーマを雄弁に語っているように思います。
解放されてなお抑圧され続ける黒人たちは、
その抑圧の取り扱いに戸惑って青い眼がほしいとの感情を持ったのだろうか。
前半部分と表題とのギャップが、
後半で若干無理に埋められてしまっているような気がする。
(4)蟹の横歩き / ギュンター・グラス (訳:池内紀) / 集英社
ヴィルヘルム・グストロフ号事件、と副題された
(原著では副題は付いてないようですが) ドイツのノーベル賞作家の著作。
??、ネットで調べましたよ、この事件。
客船転用のドイツの戦争避難民輸送船がソ連潜水艦の魚雷で沈められた事件で、
軍用船でないと捉える視座からは史上最悪の海難事故とされているようです
(軍用船との解釈もある様ですが)。
タイタニック号の何倍もの人が亡くなっているらしい。
ふ〜む、グラスの小説は構成が複雑で結構頭使わないとついていけない。
日に日に回転が鈍くなっていく僕の頭の老化防止にこの本は効果あったのだろうか?。
比較的どうでもいいんですが、この翻訳、
魚雷・機雷・水雷の使い方に誤りがあります。
(5・6)村上海賊の娘 (上・下) / 和田竜 / 新潮社
いつぞやの本屋大賞らしいです。
時代もん娯楽小説。
妻のルーツかもしれない安芸の村上海賊、
僕たち夫婦に馴染み深い地域である泉州の眞鍋海賊が出てきます。
なんで安芸の村上が標準語で泉州の眞鍋がばりばりこてこて泉州弁なんですか!?。
海賊たちは痛快な男 (主人公のみ女) として描かれていますが、
これ、男性的視点でしかなくて、
女性的視点に立つとこの痛快はきっと迷惑極まりない見栄っ張りのどあほに変容するのでしょうね。
(7)80 歳の壁 / 和田秀樹 / 幻冬舎新書
高齢者精神医療の専門家による著作。
えっ、あんた、80 歳超えてまで生きるつもりですか!??。
まっ、それはともかく、僕の場合は、
常に好奇心を失わない、迷ったら、やる!、ですかね。
(8)苦役列車 / 西村賢太 / 新潮文庫
またまた困った君である北町貫太のお話。
図書館で借りました。
芥川賞受賞作らしいです。
あいも変わらず貫太君、どの作品においても困った君を同じ様に演じております。
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